こんにちは洗車マニアのテールウォーカー@tailwalker020です。
今回はコーティングや研磨の前に行う下地処理を紹介していきます。
コーティングや研磨の前によく言われる大事な工程『下地処理』
ボディをスッピンにしてあげるとか言われますが、全然わかりませんよね 笑
TW(テールウォーカー)も知識がない時は『シャンプー洗車してシリコンオフでもすればいいんでしょ?最悪コンパウンドで手磨きすればOK?』ぐらいの感覚でした 笑
実際に本格的な下地処理をしようと思ったときに、プロ施工店さんのブログとかメーカーの記事を見てると難しくありませんか?
作業自体はそんなに難しいことはなく、ケミカルの特性と汚れの質さえ見極めれば難しくありません。
車の汚れは大きく3種類しかありません『雨ジミ系』『油汚れ』『個体汚れ』です。これさえ除去できれば塗装の『スッピン』状態をつく出すことが出来ます。
コーティング時の下地処理と研磨前の下地処理の流れはほぼ一緒なのですが、クルマのキレイを維持しようと思うと大きな違いがありますので、そこも紹介していきます。
汚れの種類は『無機汚れ』『有機汚れ』『固体汚れ』の3種類
無機汚れとは『雨ジミ・ウロコ』スケールと呼ばれるもの
自然につくクルマの汚れで最大の汚れはスケールと呼ばれる雨ジミ・ウロコになります。
皆様も自分のクルマに付いているのを見たことがあると思います。
洗車したら付いてしまったり、しばらく洗車していなかったら取れなくなってしまってガッカリすることも多く、お店に相談したら研磨するしかないと言われるパターンの汚れ。
このスケールが厄介で『シャンプー』『クリーナー系』『溶剤系』では取れないので研磨するしかないみたいなことが言われます。
スケール除去方法は簡単でスケール除去剤というのを使えば簡単に除去できます。
除去できる理屈は簡単で汚れを中和しているだけ♪
今回で言えば『スケール汚れ』は『無機質』=『アルカリ性』ってことになるので酸性のケミカルを使うと除去できるということになります。
- 酸性ケミカルは使い方を間違えるとガラスを溶かしてしまう可能性があるのでガラスには使用しないでください
- メッキ、外車の金属モールなどに使うのはシミになる可能性があるので、使うのは気をつけて下さい
下記の記事もケミカルを使う中で大事な内容になっておりますので興味のある方は是非ご覧ください。
有機汚れとは『油汚れ』排ガスや劣化したコート剤など
油汚れって普段の使用ではほとんど付着しません。
ただ『油汚れ』『スケール』が混ざると頑固な汚れになるのでそうすると除去するのが大変。
付いたとしてもシャンプー洗車などで簡単に汚れが落ちるのがほとんどです。油汚れで有名なのは、ミラー下から垂れる黒いシミ(グリスなどと混ざってできる汚れ)これはシャンプーなどではキレイに取れないことも多々あります。
その時にクリーナー系を使ったりはしますね
自分がよく使うのはコレです。
さっきも言ったんですけど、普段使いしている中でほとんど油汚れは気にならない。
ではどんな油汚れが気になると聞かれたら『コート剤』の汚れです!
コート剤の汚れとしては、『石油系溶剤ワックス』どんな塗装状態からでも撥水させる『撥水剤』石油系溶剤が多い『ガラス系コーティング』など
この辺のコート剤が劣化した頃に塗装にダメージを入れて、塗装をくすませる原因になったり、塗装にリカバリー不可なダメージを入れてしまうことも…
塗装にとってマイナスになることもあります。
劣化したコート剤は厄介で普通のシャンプー洗車では取れず、シリコンオフでもイマイチ取れません
先ほど紹介した『PM-LIGHT』などで除去できなければ研磨コースに…
それだけ強力な成分が塗装面に残り劣化してしまうと除去しきれないのが『コーティング剤』なので慎重に選びたいですね^^
- 普段の汚れで付着する油汚れは大したことない
- 厄介な汚れはコーティング剤の劣悪な残留成分による汚れが多い
クリーナー系ケミカルとは
見た目がトロッとした液体タイプのことを指します。
油汚れを溶かすと言うよりは油汚れを馴染ませて除去するようなタイプで下記の3種類のような製品を言います。
上記のようなタイプをクリーナー系ケミカルと言うことが多いです。
個体汚れとは鉄粉やピッチ・タール
クルマの大まかな汚れは基本的に先程紹介した。
- 無機汚れのスケール・雨ジミ
- 有機汚れの油汚れ
上記の2点はDIYユーザーでも順調に除去できると思うのですが、結構めんどくさいのが『鉄粉』『ピッチ・タール』
こちらの汚れは固着しているように感じることがあり、除去も結構大変。
鉄粉はブレーキダストや線路の沿いなどで被害を受けることが多いです。
鉄粉の除去は基本的にトラップ粘土と鉄粉除去剤を使用します。
ピッチ・タールはアスファルトが跳ねてボディについた汚れになります。
よく下記のような感じで付着すると思います。
シリコンオフにて除去します。
後でも説明しますが、シリコンオフを気軽に使うのは推奨しません。
ピッチ・タールの除去方法を詳しく知りたい人はこちらの記事をどうぞ
スッピンにするために使うケミカル 道具
下地処理に必要なケミカル一覧
基本的にこのツールがあれば基本的に塗装をスッピン状態にすることが出来ます。
先ほど、酸性ケミカルとPM-LIGHT(クリーナー系ケミカル)は軽く紹介させてもらったので、他のツールに付いて軽く紹介
シャンプーは中性を使おう
シャンプーは中性のシャンプーだったらなんでもいいです。ただし研磨剤入りやワックスシャンプーはNG
研磨剤によってキズを入れるリスク、ワックスによって余計な汚れを巻き込む可能性があるためです。
特に使わないで欲しいのはアルカリ性のシャンプーです。
アルカリ性のシャンプーは塗装に対して攻撃性があるのでキレイになったとしても、キズだらけになる可能性あり…
基本的にシャンプーに洗浄力を求めない方がいいですね。中性シャンプーで落ちない汚れは汚れにあったケミカルで除去した方が賢い。
シャンプーで固着している汚れが落ちるということは、それだけ強力な成分を使っていると思った方がいいです。
あくまで表面の汚れを落とすぐらいの洗浄能力くらいで考えておきましょう♪
- 中性シャンプー
- 研磨剤なし
- ワックスインシャンプーNG
- アルカリ性はできれば使わない方がいい(研磨前ならあり)
- 洗浄力はあまり気にしない摩擦を減らす意味合いで使った方がいいかも
ピッチタールを落とすならシリコンオフ 基本は研磨前の下地処理
シリコンオフは普段のメンテナンスでは使いません。
使うとしてもピッチタールがひどい時ぐらいですね。あとは研磨前にシリコンオフで余計な物を除去するくらいかな?
理由としては塗装にダメージを入れる可能性があるからですね。塗装を溶かす力がある溶剤なので普通に考えて攻撃性があるのは分かりますね(劣化した塗装に使うと溶けることがあるのを確認出来ます)
ちなみに使う時はタップリのシリコンオフをつけた方がピッチタールはキレイに除去しやすいですよ〜
- 普段のメンテナンス(オーバーコート施工含む)では使用しない
- 使う時はピッチタールの付着がひどい時(普段からしっかりメンテナンスしてればあまりつきません)
- 研磨前に『酸性・アルカリ性ケミカル』で落ちない汚れをシリコンオフで落として研磨工程を楽にするのが目的
鉄粉除去剤とトラップ粘土 基本は研磨時にやること
鉄粉除去剤に関してはケースバイケースです。
ある程度塗装に対して、鉄粉が付着しているんであればメンテナンスで使うのはありだと思います。
ただ『鉄粉除去剤』というのは、鉄粉をなんでも取るのではなく表面に乗っかっている鉄粉を除去し、塗装に刺さっている(固着している)鉄粉を溶かして小さくすることで、トラップ粘土で効率よく鉄粉を除去するための物です。
『トラップ粘土』はケミカルで除去できないものに対して物理的に擦って無理やり除去するような感じになるのでキズは当然入ります。
鉄粉除去剤はありですが、普段のメンテナンスで『トラップ粘土』を使うのはNG!
有名メーカーは鉄粉を取らないとコーティングがキレイに見えないとか言いますが、鉄粉の前に『スケール』『油汚れ』の方がコーティングの定着、美観にとってマイナス。
異常な鉄粉量が付着していなければ、コーティングの定着には問題ありません。
しかも、塗装によっては優しくトラップ粘土でこすってもキズが入ります。
1番柔らかい、コーティング用トラップ粘土で優しく擦っても
こんな感じでキズ入りますからね…
なので『トラップ粘土』を使う時は、研磨がSETになるのを理解しといたほうがいいですね。
- 普段のメンテナンスでは鉄粉の除去を無闇に行う必要はない(鉄粉よりもスケールや油汚れを除去した方が美観的にはGOOD)
- 普段のメンテナンスで鉄粉を除去したい時は、鉄粉除去剤のみ(トラップ粘土はキズが入るため)
- トラップ粘土を使うとキズが入るので、除去するとキズが入るので研磨がSET
コーティング前の下地処理の流れ
ここまで汚れやケミカルの簡単な紹介をしましたが、ここからは流れを簡単に紹介していきます。
ただ鉄粉除去剤に関してはケースバイケースになるので流れには入れていません(施工する場合はシャンプー洗車後orスケール除去後にオススメ)
- シャンプー洗車(ここは基本的な汚れを事前に落とすための処理)
- 酸性ケミカルREBOOTにてスケール除去(ここでキレイと思えばコーティングしてOK)
- 油汚れをPM-LIGHTなどのクリーナーにて除去(コーティングが全然撥水しない時やスケール除去後にキレイになっていない時の使用推奨or簡易系コーティングの単体施工であれば施工前に使うことで良い結果が出やすくなります)
- スケールや油汚れがうまく除去できない場合は再度②③を繰り返すと除去できることもあります
[ptimeline] [ti label=”STEP1″ title=”シャンプー洗車”]中性のシャンプーにて大まかな汚れを落としていきます。
[ti label=”STEP2″ title=”酸性ケミカルにてスケール除去”]REBOOTを使ってスケール(雨ジミ・ウロコ)を除去します。スケールを除去することでコーティングをダイレクトに施工できるので重要な工程になります。
スケールの付着が確認できる場合には必須工程
ガラスや無垢素材系には危険なので使わないこと
[/ti]
[ti label=”STEP3″ title=”油汚れ除去”]スケールを除去してもキレイにならない場合に『PM-LIGHT』などのケミカルを使うとスッキリします。ただ塗ってキレイに拭き取ればOK
シリコンオフは基本使わないこと
[/ti]
[ti label=”STEP4″ title=”補足”]キレイに除去できない場合はスケール除去、油分汚れ除去を繰り返すことでキレイになります。
脱脂に関しては基本的にシリコンオフなどは不要。
脱脂に関してはDIYで行うときにリスクを抱えることがあるので非推奨です。
仮に行うとしても中性シャンプーによる脱脂で十分[/ti] [/ptimeline]
基本的にはこの流れになります。この流れで下地処理をすれば、ほぼ問題ありません。スケールを除去することで塗装にダイレクトにコーティングを施工できます。
なによりもスケールが大量に付いている状態と言うのは、物凄い量の汚れが付いている状態なので汚れの厚みが大きい=塗装の発色を邪魔する要素が大きい
その上からコーティングをしても全然効果が発揮されないのは予想がつくと思います。
普通に考えれば分かりますね。
ちなみにスケールと油汚れを除去して取れないシミは塗装自体が変形・侵食されている可能性があるので、研磨にて物理的に除去するような感じになります。
ちなみに下記の表はTWのコーティング時に関する重要度です(場合によって当然変わりますが参考までに)
下処理 | コーティングの定着重要度 |
---|---|
シャンプー洗車 | 基本的な汚れを落とすだけ |
スケール除去 | 最重要 |
油汚れ除去 | 定期的にコート剤を除去 |
鉄粉除去剤 | 使用はケースバイケースで |
トラップ粘土 | キズを入れるだけ |
シリコンオフ | 塗装を痛める可能性あり |
研磨前の下地処理
研磨前の下地処理は、流れ的にはほとんど一緒
- シャンプー洗車(ここは基本的な汚れを事前に落とすための処理)
- 鉄粉除去剤とトラップ粘土(状態が良ければ軽くでOK)
- 酸性ケミカルREBOOTにてスケール除去(最重要)
- 油汚れをPM-LIGHTにて除去(余計な汚れは少しでも落とす)
- シリコンオフにてピッチタールなど溶剤じゃないと落ちない汚れを除去
ほぼ流れは変わりません。鉄粉除去とシリコンオフが工程に入っただけです。
下地処理はどうせ磨くからやる必要ないと言いますけど、やるかやらないかで研磨工程のスピーディーさが全然違いますし、クオリティも変わってきます。
汚れの質によっては、研磨してしまうことで取れなくなることも…
研磨前に鉄粉除去は必須
鉄粉などの異物の除去タイミングの基本はスケール除去前ですが、状態によってタイミングは変わります。
除去方法は先程も言っていた。
『トラップ粘土』『クレイタオル』『除去パッド』などを使って除去。
キズは増える傾向なので研磨前に使うのが基本ですよ!
作業方法は水をかけながら or シャンプーを使いながらトラップ粘土などで擦っていきます。
ちなみにですが、多少の鉄粉でザラザラしていてもコーティングの定着には問題ないです。
塗装面に付着する鉄粉の量は塗装面に対して1%の量もありません。
それに対してコーティングの定着が影響があると思いますか?
それよりも塗装面の汚れの膜をしっかり除去してあげることの方が大事。
そもそもトラップ粘土は鉄粉以外にも汚れ自体を物理的に削り倒しているので、鉄粉&汚れ除去と言う形になります。
ただ研磨時は塗装の表面に引っ掛かりがあると研磨時に作業性が悪かったり、トラブルの元になるので除去するのがベターです。
鉄粉除去ツールについての考察記事もありますので興味があればどうぞ
研磨前だからこそ確実にピッチ・タールの除去を行う
塗装が劣化していると塗装が溶けたりしますので、大丈夫だろうって安易に作業するとDIYユーザーではリカバリーが難しいので注意しましょう(研磨ができる人はリカバリーが可能です)
一応流れはこんな感じですけど塗装状態によっては全然工程を省く、順番を変えるのは問題ありませんので参考にしてみてください。
重要なのは研磨前に除去できる汚れを確実に落とすということ。
下処理 | 研磨前の重要度 |
---|---|
シャンプー洗車 | 基本的な汚れを落とすだけ |
スケール除去 | 最重要 |
油汚れ除去 | 粘着性のある汚れに |
鉄粉除去剤 | 鉄粉をスムーズに取るために |
トラップ粘土 | 確実に異物除去 |
シリコンオフ | ピッチタール除去の必需品 |
あくまで基本的なイメージです。
理想は完璧に汚れを除去してからの研磨が望ましい。
本来は全部じゃないとダメです。
とは言っても塗装状況に応じてなので、あまり難しく考えない方がいいかな。
オススメのコーティングは天然ワックス
個人的なオススメは天然ワックスであるザイモールの『チタニウムグレイズ』
チタニウムグレイズは『艶』『防汚性』『耐久性』申し分ない性能を発揮しているのでぜひ試してほしいですね^^
価格は高めですが一回買えば2年ぐらいは使えますのでコスパ抜群♪
まとめ
基本的には上記にまとめた方法にて作業できれば、100点の下地処理ではないかもしれませんが、塗装の『スッピン状態』『下地処理の重要性』が理解できると思います。
上記を実践していただければ、下地処理も70点ぐらいの下地処理が出来ると思いますよ。
あとは経験を積むことで汚れの質を理解すれば、クオリティアップが望めます。
スケール除去だけでも試すと世界が変わるので試してほしいです♪
ぜひ参考にしてみてください。
以上、テールウォーカーtailwalker020でした。