今回はシリコン洗車の下地処理で有名な『小麦粉洗車』『麦芽洗車』について紹介します。
こんにちは洗車研究家のテールウォーカー@tailwalker020です。
シリコン洗車といえば洗車界を賑わせてる洗車方法として有名ですね。
最初はシリコンで洗車してもダメだろ…って思っていたのですが施工してみたら非常に面白い洗車方法で人気の理由も納得いく感じ。
下地処理や研磨ができる人からすれば、コーティングをシリコン洗車でフィニッシュする人は少ないと思います。
でも下地処理がわからない、研磨できない、キレイにするときには洗車してコーティングするだけというユーザーにとっては非常に優秀なコーティング剤だと思いました。
このようなユーザーは非常に多いと思います。TWも昔はそんな感じでした 笑
ということで今回はシリコン洗車を広めた人『vwfixlifeさん』の推奨下地処理方法である
『小麦粉洗車』『麦芽洗車』を紹介していきます。
小麦粉と発泡酒を使った洗車方法で非常にコストが安く、一般の人でも真似しやすい洗車方法。
ただ小麦粉にビール!?ってなりますよね 笑 でも作業方法を見ると、理にかなっている洗車方法ですよ。
小麦粉水の作り方と汚れが落ちる理由
シリコン洗車の産みの親『vwfixlifeさん』の下地処理の推奨方法が『小麦粉』『発泡酒』を使うこと。
冒頭でも軽く言いましたが『洗車に小麦粉?』って思うと思いますがネットでは大絶賛。
ネットで凄いと絶賛されているやり方を紹介しますね。
小麦粉水のレシピ
小麦粉洗車をするときに必要な『小麦粉水』ですが、一応推奨の濃度があります。
基本的に2種類の濃度が推奨されていて
- 通常濃度 小麦粉 大さじ1 水 500ml
- 高濃度 小麦粉 大さじ1 水 250ml
ただ混ぜるだけです。高濃度は濃度を倍にすればいいだけですね
ちなみに写真で見るとこんな感じ
左側が通常濃度で右側が高濃度の小麦粉水になります。高濃度の場合は水に混ざりにくいので水を少なめにすることで混ざりやすくしてますね。
特に何かするということはありません『入れる』『振って混ぜる』ただそれだけ
軽量とかはそんなにシビアにやる必要はないので、だいたいでも問題ない 笑
あくまで目安としてということです。
小麦粉水で汚れが落ちる理由
小麦粉はもともとキッチンなどの頑固な油を掃除する時にも使われています。
小麦粉は乾燥させたデンプン質でできており、デンプン質には油を吸着する働きがあります。
油そのものを吸い取るようなイメージかな。
その小麦粉を水に溶かし満遍なく吹き付けることで、小麦粉が汚れに対して浸透しやすくしてクルマでも油汚れを除去するのに使いやすくしたってことですね。
流石にクルマに直接、小麦粉をかける訳にはいきませんし 。
油汚れに関してはキッチンの頑固な油汚れも落とすくらいなのでクルマについているレベルの油汚れは対応できると思います。
小麦粉洗車のやり方
小麦粉洗車の必須品『ショップタオル』
小麦粉洗車で必要な道具といえばコストコでお得に買える『ショップタオル』ですね。
ショップタオルはシリコン洗車をメインでやる人の定番品(TWはシリコン塗りこみ時はアプリケーターを使います)
ショップタオルは頑丈なので千切れたりしないのもGOODポイント
持っているとクルマの整備時にも大活躍するので持っておいて間違いない製品
シリコン洗車時はショップタオルじゃなくても良いのですが、小麦粉洗車には非常に重宝するツールになっています。
というのも理由があって、マイクロファイバークロスで拭き上げると目詰まりしますし、ネチョネチョになって再使用不可になってしまい勿体無いので『ショップタオル』をオススメ。
ショップタオルは目詰まりしにくいし、簡単に捨てられるので心が痛みませんね♪
小麦粉洗車の流れ
通常の洗車でOK いきなり小麦粉洗車はしないこと。
砂と小麦粉が混ざって余計にキズを入れるリスクがあるので最初は普通に洗車したほうがいいですね。
あまり垂れないように霧吹きの強弱を調整して、たれないようにすると良い感じ。
乾燥させてしまうとキズが入るリスクもあるので気をつける
仕上げ拭きをする前にしっかり小麦粉を除去しておくのが大事なポイント。
ショップタオルで拭きにくい場合はマイクロファイバークロスを出した方がいいかも。
余分な小麦粉が残りすぎている場合にクロスを使用するとクロスがネチョネチョになってしまい、再使用不可状態になってしまうので注意。
小麦粉をできるだけボディに残さないように、STEP3にて小麦粉をしっかり除去しましょう
小麦粉洗車の注意点
作業方法は何も難しくない『小麦粉洗車』ですが、大きく気をつけるポイントが2点ほどあります。
- 小麦粉が乾燥してきたら加水してあげる
- 隙間に小麦粉が入らないようにしてあげる
上記の二点が注意ポイントになりますが、特段難しくありません
小麦粉水は乾いてくるとこんな感じになります。
小麦粉水が乾いてくると、拭き取れない、ザラザラになってくるので考えようによっては砂に近い。
小麦粉水の動画を見ていると、分かるのですが小麦粉水が乾いた状態で拭いていると『ザラザラ』と音がなっていて個人的にめっちゃ心配になります 笑
実際施工してみたら、思ったよりキズは入らないのかな〜っていう感じですね。
ただ乾いていると基本的に拭きあげにくい状態なので加水した方が無難ですし、精神衛生上もザラザラ音がならないように拭き上げた方が結果的にも良いと言えると思います。
それともう一つ気をつけるのが、隙間に小麦粉を流し混んでしまうことです。
大量に小麦粉水を吹きかけたりしていたり、クルマに汚れが多い状態で施工すると小麦粉がダマっぽくなることもあるのでキワに寄りやすくなります。
なので小麦粉水の初期拭き取りはキワに流しこまないように気をつける。
シャワーで小麦粉を流そうとしない、流すにしても出来るだけ小麦粉をしっかり拭き取ってから流すということが心がければ問題ありません。
小麦粉がキワというキワに流れ込むのを想像したらゾッとします 笑
発泡酒を使った麦芽洗車のやり方と意図
麦芽洗車の流れ
麦芽洗車は発泡酒を使った洗車になります。
基本的にやらなくても問題ないものですが『小麦粉洗車』した後に薄っすら小麦粉が残っているときにオススメしているようです。
作業方法は発泡酒にショップタオルをつけて拭くだけ。
こんな感じで発布酒を使って拭いたら、乾かないうちに水拭きしてあげて発泡酒の成分を残さないようにするのがポイント
拭きあげるのがめんどくさくなければ、一回水をかけてもいいですね。
麦芽洗車の意図
麦芽洗車の意図として考えられるのが小麦粉と同じ成分である発泡酒を使うことで小麦粉を落としやすくする。
軽度のアルコールによって洗浄効果を求めていると予想されます。
小麦粉洗車、麦芽洗車をして感じたこと
汚れが意外と落ちない
TW自身がシリコン洗車の真骨頂を理解しきれていない事もありますが、個人的に思ったことを書いていきます。
個人的に色々感じたのは思ったより、汚れが落ちないということ。
確かに汚いクルマであればある程度の効果はあるんだと思います(ケミカルを使ったことのないようなクルマ)
ただ蓄積された汚れは小麦粉の成分で完全にキレイになるものではないと思っています。
一応解説では自然由来の汚れは自然由来のもので除去するのがセオリーと動画内で喋っていました。
汚れというものは基本的に無機系、有機系に分かれる為『小麦粉』がどちらの汚れも万能的落とすとは思えません(有機系には有効)
個人的には当然の理由ではあると思います
ケミカルを理解している人からすると物足りない
上記の理由から、ケミカルを理解して適材適所で使える方にとっては微妙と言わざるを得ません。
ただ小麦粉水のメリットはコストパフォーマンスが高いことなので、ケミカルと比べるとコストに関しては雲底の差があります。
ケミカルが2000〜3000円ぐらいだとして、小麦粉水はコスト100円以下ですからね 笑
逆に気になったのが小麦粉や発泡酒の残渣が気になる感じでスッキリしないこと。
あくまでも洗車の技術、知識というよりは掃除マニアがお金かけないで洗車するという方法かな?
ただ下手な洗車方法よりは取っ掛かりやすいし、キレイになるとも思います。
非常に面白い洗車方法だと思いますよ。
本当に『vwfixlifeさん』は洗車界のエンターテイナー(誤解のないように言いますが良い意味で言っています)
じゃあTWはどうやって洗車してんの?思った人はケミカルを使った洗車方法の記事もありますので、もしよければどうぞ
効果を感じる人と感じない場合
効果を感じる場合は
- 言い方が悪いですが『キレイの基準が低い人』
- 今までほとんどコーティングや洗車をしてこなかったクルマ
- 汚れが蓄積しているクルマ
上記の2点ですかね。このようなクルマってケミカルだけで驚くほどキレイになる事もあります。
『vwfixlifeさん』は自然由来の汚れと言っていましたが、自然由来の汚れは比較的にキレイにしやすいんですよね。
割と頑固じゃない汚れであるパターンが多く『小麦粉水』でも結構キレイになることが多い。
さらに汚れが蓄積している場合は完全に汚れを除去できなくてもある程度キレイになることで『性能以上に効果を感じる』こともあります。
ちなみにTWが天然ワックスをチョイスしているのは自然由来のコーティングで塗装面に与える影響が限りなく少ないというのも使っている理由の一つ。
逆にキレイにならないと感じる人の場合に良くあるのが
- そもそもクルマがキレイ
- ケミカルを理解している
- 洗車、コーティングを自分でよくやる
クルマがキレイとケミカルを理解しているのは先ほど説明しましたが以外と大事なのは『洗車・コーティング』を自分でやる人たちです。
『洗車・コーティング』を自分でやる人はキレイの基準が高いから効果を感じないということではなく、洗車・コーティングをすることによる汚れの蓄積の問題。
先ほど説明したように自然由来の汚れはそうでもないんですが、洗車時に使う『水道水』『コーティング』は自然由来ではありません。
雨よりも水道水の方が圧倒的に汚れの蓄積が早く、コーティングも物によっては通常の汚れよりも強力な汚れになります。
そのようなクルマだと通常通りケミカルを使ったとしてもキレイにならないことがあり、小麦粉水では太刀打ちできないこともあると思いますし、実際に色々なケースを見ていると重度のスケールは落ちていないように感じます。
当然、陥没シミは研磨しないと除去するのは難しい。
なので洗車・コーティングによる汚れが蓄積していた場合は『小麦粉水』では対応できない可能性が高いと思われます。
洗車・コーティングで悪化するのを改善するには『洗車方法の改善』『純水の使用』『コーティングの再チョイス』が必要になってくるかな。
ただ何回も言いますが汚れを落とすということに関しては『小麦粉水』はダメということではなく、あくまでも洗車マニアの人達にとっては物足りないかな?ということです。
ガラスの油膜は落ちないけど、汚れは落ちてスッキリする
ガラスに絶賛されている小麦粉水ですが、油膜は落ちないものの表面の汚れはしっかり落ちてくれるので中々な感じ。
下手なガラスクリーナーより使いやすいイメージはありますね。
ガラスのクリーニング程度には良い効果を発揮しそう。
小麦粉洗車、麦芽洗車は格安だが効果はケミカルには及ばない
出来るだけ道具を買いたくない人にはオススメできますが、洗車マニアになればなるほど微妙になってくる印象。
自分の聞いている範囲だと、ユーチューブで見るほど効果を感じれないという声もありました。
ただTWはシリコン洗車の真髄は理解していませんので『シリコン洗車』『小麦粉洗車』『麦芽洗車』を極めたい人は『vwfixlifeさん』の動画をよく見ましょう。
洗車関連のユーチューバーの中でもかなり好きなクリエイターですし、発想が素敵。
今回はシリコン洗車の下処理方法を紹介させて頂きました。シリコン洗車を理解しきれていませんがTWなりに噛み砕いてみましたので参考になれば嬉しいです。
以上、テールウォーカー@tailwalker020でした。