今回は自動車の樹脂部品を黒くリカバリーするには、どのような方法があるのか?どうのような結果になるのか?を比べていく記事になっています。
こんにちはコーティングマニアのテールウォーカー@tailwalker020です。
クルマの白ボケしてしまった樹脂部品を黒くする。
これは結構、永遠の課題ですよね…
新車から間もない状態であればあまり悩まないのですが、基本的にガッツリ白ボケしてしまった場合は良い結果にならないことが多い。
TW(テールウォーカー)も色々試してはいますが、理想の状態になるような方法がなく模索している状態。
あまり、樹脂部品を黒くする方法は検索しても詳しい方法は出ないのですが、最近はユーチューブで大量に出ているので各施工方法のメリット、デメリットを紹介していきます。
クルマの樹脂パーツとは
クルマの樹脂パーツとは塗装されていないプラスチック部品と認識してもらえば良いと思います。
- カウルトップ(ボンネットとガラスの間にあるやつ)
- フェンダーアーチ
- サイドステップ
- ミラー部分の付け根やミラーのガラスがついてる付近
- センターピラー
コンパウンドやワックスが付着してしまうと除去が大変になってしまうこともあるので、非常にめんどくさいパーツの一つ。
樹脂パーツの劣化理由
熱による樹脂パーツの劣化
熱による劣化促進ですね。
エンジンの熱と直射日光の影響を受けやすいカウルトップは特に劣化が激しい傾向にあります。
油分が抜けることも劣化の大きな理由ということで熱が加わることで油分が抜けやすくなるのも大きな要因。
紫外線による樹脂パーツの劣化
TW的には紫外線が最大の理由だと思います。
塗装面と一緒で劣化のスピードが早いのは平面です。
塗装で言えばルーフは劣化のスピードがダントツで劣化します(陥没ジミとかもルーフが一番凄いですよね)
それと同じで樹脂部品も平面にあるカウルトップが圧倒的に劣化のスピードが早い。
サイド面は塗装でも、樹脂パーツでも酷くなっていてもルーフやボンネットほどではありません。
問題なくリカバリーできることが多い。
樹脂パーツの下地処理、洗浄方法
シャンプー洗車(アルカリ洗浄剤)
色々やり方はあるのですが、基本的にシャンプー洗車で基本的な汚れを落とします。
シャンプーでもアルカリ洗浄剤を使うことで、汚れをガッツリ落とすことができるので樹脂パーツにコーティングが乗りやすい状態にすることができます。
ただリスクとしてシミを作ってしまいリカバリーが難しくなってしまうことがあるので乾かさないように気をつけてください(樹脂パーツをしっかり濡らして、シャンプー濃度が極端に濃くしなければ基本的には大丈夫)
コーティングや研磨剤で擦る
上記のような感じで研磨剤が入ったコーティングで研磨することもあります。
この時に大事なポイントは樹脂パーツに対してコンパウンドみたく白くつかないような液剤をチョイスするのがポイント^^
メラニンスポンジで擦る(オススメ方法)
上記の写真はメラミンスポンジ(ゲキ落ち君など)に水をつけて擦っただけです。
左側がメラニンスポンジで擦ったあとで、右側は未施工になります。
これだけでもかなり良い感じになっていますね^^
樹脂パーツに関してはこれが安全かつ汚れを除去して、樹脂パーツの表面を軽く削っているので黒くなるような感じ
TW的にも、この方法が一番簡単で安全でリスクの少ない洗浄方法なのでオススメ♪
基本的にはアルカリ性のシャンプーでメラニンスポンジが入らない部分の汚れを掻き出し、その後にメラニンスポンジでキレイにすれば問題ないと思われます。
メラニンスポンジだけでもOK
下処理の有無で全然結果は違います。施工直後は黒くなっても溶剤が乾燥した時に白ボケしたままになることもありますので乾燥した状態で確認するのが確実
樹脂パーツは場所によって合わない施工方法などもある
樹脂パーツと言っても、全てが同じわけではありません。
カウルトップみたくザラザラしているのもあれば、クルマのドアノブでツルツルしているような樹脂パーツもあります(ある程度メーカーで違いはあります)
そうなってくると全てにおいて、同じ下処理・同じコーティングでマッチングが出ないことが普通に起きてきます(ムラになってしまったり、思ったように黒くならない)
基本的に下処理が大切ではあるのですが、下処理・コーティングも適切な場所で適切な方法をとることでクオリティアップに繋がります。
樹脂パーツのコーティング方法
樹脂パーツのコーティング『KF-96』シリコーン
個人的には『KF-96』を使ったコーティングが一番簡単で失敗のない樹脂系のコーティングです。
これでもかと塗りたくって、拭き取ってやれば申し分ない艶は出ます。
艶が出すぎだなーと感じる場合はシャンプー洗車をすることで艶の微妙な調整が可能
シリコン洗車をメインにしている人にとっては樹脂パーツは常に艶々状態ではないでしょうか?
ただ耐久性に関しては期待できないので、雨が降ってしまうと早期に落ちてしまうのが難点
樹脂パーツのコーティング ワコーズ『スーパーハード』
ワコーズの『スーパーハード』樹脂パーツのコーティングでは一番有名どころですね^^
下処理をしてから施工すると施工もしやすく、効果もわかりやすいと思いますが樹脂系の部品でツルツルな部分には相性が悪いことも多々あるので注意が必要。
カウルトップなどでは良い結果になる傾向が多いようです。
これだけ黒々してくれれば十分^^
これなら大体のユーザーは満足するのではないでしょうか?
樹脂パーツのコーティング オートグリム『バンパー&トリムジェル』
オートグリムはイギリスの王室御用達の製品というパワーワードを持っている面白い製品です。
日本で手に入れやすい海外製品で面白い製品も多いので海外製品に興味を持っている人はオートグリムから試すと面白いかもしれません。
そこで今回は『バンパー&トリムジェル』をチョイス。
これも簡単に施工できるので試して見ると面白い結果になると思います。
艶出しタイプは見た目ではあまり分からない
正直、見た目の違いはあまりないので耐久性や施工性の好みで決めると良いかもしれませんね(色々試してみてください)
逆に艶を出したくない人は色々考えて施工するような感じになると思います。
劣化しきっていると、コーティングが落ちると同時に白ボケが出てくるので根本的な解決になりません。
なので冒頭で触れたように隠蔽という表現がピッタシかな。
多分施工時には黒々してたものでも時間が経つと、こんな感じで戻りませんか?
TWもユーザーに対して白ボケは時間の経過とともに出てくると思いますと伝えています
基本的には部品が新品の時にコーティングで保護して延命して良い状態を保つのが良いですね。
コーティングすると雨ジミが目立つ
ちなみに樹脂コーティングをすると、施工していない時と比べるとスケール(雨ジミ・ウロコ)が目立つと思いますので、スケール除去剤は必須ですね^^
樹脂コーティングを施工してからスケール(雨ジミ・ウロコ)が気になるようになったとしてもそれはあるあるなので、その後にキレイに除去することが大事ですね。
雨が降ったあと、樹脂部分に雨の形で樹脂自体にシミがついたように見えることもありますが、ある程度時間経つとキレイに消えるのであんまり心配する必要はありません。
樹脂パーツの復活、最終手段 バーナーで炙る
これは基本的にオススメしません。
どうしても白ボケするのが嫌な人であれば、樹脂表面を炙って軽く溶かすことで黒々した艶が出てきて長持ちする可能性がありますが、リスクがかなり大きい。
- 樹脂自体を変形するまで溶かしてしまう
- 炙りムラができる
- 部分的に溶けて、近くで見ると微妙な感じになる可能性も
- 樹脂部品でも溶けないで瞬間で焦げる部品もある
- 近くの塗装を焦がすor溶かしてしまう
- 細かいところの炙りが難しい
上記のことを考えるとバーナーで炙り黒くするということを推奨することは出来ません。
ちなみに炙るとこんな感じ。
左側はメラニンスポンジで右側はバーナーで炙りました。
右側の方が黒いのがわかるでしょうか?
炙るのも個人的にはありですがやるなら部品を外して施工すると良いですね^^
リスクが大きいからこそ、できるだけ失敗しないようにやった方が賢いと思います。
中にはヒートガンで樹脂表面を溶かす人もいます。
主観ではありますがヒートガンだと熱の加わりがバーナーと比べるとじっくり伝わる傾向にあるので、バーナーより樹脂を溶かしてしまい変形させてしまいがちですので逆に難しいかな〜
樹脂パーツをキレイにする方法 まとめ
- 樹脂パーツの劣化が進むのは熱・紫外線が大きな要因
- 特にカウルトップは傷みやすい
- 樹脂部品の洗浄はメラニンスポンジでやってみよう
- 樹脂コーティングの施工方法は施工性と耐久性の好みで決めると良い
- がっつり劣化していると隠蔽というレベルでしかない
- 最終手段でバーナーで樹脂の表面を溶かして黒く復元する(基本おすすめしません)
今回、記事にさせてもらった内容はあくまで調べればすぐに出てきますし、ユーチューバーが増えてきたことでユーチューブを見ていると普通に出てくる内容程度の基本的な内容です。
樹脂パーツの施工は施工者によって考えが全然違いますし、ある程度基本を押さえていればどれが外れということではないと思っています。
TWも色々試しながらどれが良い結果になるか考えながら日々施工中。
完璧にキレイにしようと思うと色々難しいのが樹脂パーツだとTW的には感じています^^
こうやって色々工夫しながらキレイを求めていくのがディテイリングの醍醐味ですね♪
今回の記事が参考になれば嬉しいです。
以上、テールウォーカー@tailwalker020でした。