今回はコーティングレビュー時にユーザーに気にしてほしいことがあるので記事にしました。
こんにちは洗車マニアのテールウォーカー@tailwalker020です。
コーティングのレビューって人によって違いますよね?
これって当然のことで、まず第一にキレイの主観も違えばメンテナンスのレベルも違う。
それだけでも大きく変わるのに
- 保管している場所
- 青空駐車かガレージ保管か?
- 近くに森や畑があるか?
- 海沿いか?
- 駐車している場所は汚線路沿いではないか等 etc…
外的要因でもメンテナンス方法やコーティング効果を実感する期間は変わります。
TW(テールウォーカー)も自分なりに色々レビューしていますが、あまり参考にしないで欲しいことも…
特に『防汚性』『耐久性』はその筆頭ですね。
花粉の時期なんかは特に顕著でコーティングを施工しても強力な花粉が降り注いだだけで、コーティングの効果を感じられなくなることも…(地域差もある)
『艶感』『施工感』はある程度参考にはなると思うのですが、正直あくまで参考レベルでしかありません。
コーティングっていうのはなんでも弾く鎧ではありませんし、どのような状態から施工してもピカピカにできるほど高性能ではなく、あくまでも塗装に対してのプラスα、チューニングでしかありません。
そこで今回はTWがレビュー時に気にしてほしいポイントと結果が変わる理由を紹介していきます。
塗装自身の問題
塗装はメーカーで変わる
塗装も人と一緒で作られる環境が違うと全然違います。
育つ環境が違うだけで、全然違う文化が作られたりしますよね。物作りにおいても日本と海外では基準が大きく違います。
あくまでTWの主観ではありますが、日本の塗装メーカーはキレイな塗装を作り出すイメージで外国はどちらかというとタフなイメージを受ける塗装の印象が強いですね。
ここで大事なのが美観の維持をキープするので大事なのが塗装強度になります。
ディテイリング業界では『弱い塗装』『強い塗装』に分類されることがあり、強い塗装は『ベンツ』、弱い塗装は『ホンダ』が筆頭に上がると思います。
強いと言われる塗装は何をしても良い結果になる傾向(特に問題なく施工できる)
逆に弱い塗装は色々な現象がおきるんです…
- 汚れが通常より付着しやすい
- コーティングムラになりやすい
- コーティングによってはマイナスの結果になることも…
- 研磨時も難易度が上がる傾向
- 不思議な現象が起きやすい 笑
例えば肌のケアに使う製品も肌が強い人なら製品の合う合わないは少ないと思いますが、肌が弱い人だと製品を選ばないと逆に悪化してしまうこともありますよね?
結果的にはそれと一緒のことが起きます。
コーティングの結果も一緒で、コーティングの合う合わないは当然のように出ます。
一応、TWのレビューしているクルマの塗装は基本的には問題ないレベルではありますが『撥水』に関してはイマイチ定着が悪い感じはあります。
同じように施工しても、他のクルマの方が良い結果になることも多々あったりするんですよね 笑
そのような状況を踏まえると、どのコーティングを使うか?ではなく塗装に対してどのコーティングが合うか?と考える方が自然です。
コーティングの種類によって塗装に対してダメージを受けることも普通にありますし、施工性も塗装の状態によって左右されることもあります。
とは言ってもマニア視点での話だとは思うので、あまり難しく考える必要はないかも知れませんね。
コーティングの効果を高めたい!施工をもっと楽にしたい!最適なチョイスをしたいっていう場合は塗装に詳しくなると自然とアップします。
詳しくは洗車を極めるには塗装を知ることがおすすめ!塗装を知ることで洗車・コーティング・車磨きのクオリティーアップをご覧ください。
塗装を理解することで知らない道が沢山見えてきて面白いですよ♪
それとは別に
塗装をよく知るには、ライトを当てて作業しよう!色々と見えすぎるよ♪車磨きには必須!
新車の時にしかない塗装のホーロー層とは?無闇に磨かない方が良い
上記の2点も見てもらえると塗装の理解が深まりやすいかと思います。
下地の状態
上記の写真はスケール除去後の塗装状態でテスト的に研磨をした状態。
ケミカルで可能な限り汚れを除去していても塗装が完全に白ボケしてしまっています。
単純にこれだけ塗装が荒れていると、思ったような結果が出ないのは明白。
このような状態から施工するということは例えるなら、髪の毛が伸びっぱなし、洗っていなくて汚れている、そんな状態から整髪剤をしたところで誤魔化し程度にしかなりませんよね。
場合によってはより汚く見えてしまうこともあるかと思います。
洗車傷だけで塗装自体の発色が悪くなければ問題ないことはあるのですが、この塗装に関しては表面が様々な理由により表面自体が白ボケしてしまっているのが問題ですね…
この状態で施工してしまう弊害として具体的には
- 塗装面が荒れているので、コーティング剤が引っかかりムラになりやすい傾向
- 塗装面が劣化しているので『塗装』『コーティング剤』によっては塗装が溶けることあり
- コーティングが定着しない場合あり
- 強制的に撥水させるコーティングの方が効果を感じやすい
- 何をしても塗装自体がスッキリしていないので、あんまりキレイに見えない
これはあくまで主観ですが、この状態でキレイに見せようとするとTW的には理想と思えないコーティング剤の方が良い結果になることの方が多いです。
そうすると汚れの誘発⇨劣化が進む⇨再度コーティングの繰り返しになり、塗装を劣化させる方向に進むことが多い傾向ですね。
ある意味極論ですが、TWはコーティング自身が『汚れ』『汚れになる予備軍』と認識していますので、定期的にリセットすることが大事だと思っています(研磨によるリセットは推奨しません)
なのでコーティングの『重ね塗り』に関してもあまり良いと思っていません。
最初の施工時にやるなら有りですが、コーティングが劣化している状態で重ね塗りして劣化しているコーティング剤をそのままにするのはあまり良くないと個人的には思っています。
自分で研磨をできれば、かなりクルマのキレイを理想に近づけることができますのでDIYしてみたい方向けにも記事を作っているので下記のリンクを参考にしてみてください。
コーティング自身の問題
ベースコート次第で結果が大きく変わる
単純にコーティングの種類だけでも汚れの有無は大きく違うのですが、ベースコートをした後にトップコートをする人も多いと思います。
撥水や防汚性はある程度トップコートに依存するのですが、施工しているベースコートと相性が良いトップコートを施工していると通常より良い結果になることがあります。
簡単にいうと、ベースコートが防汚性を決める大きな要因になるということ
ベースコートでしっかりと『コーティングの特性』を表現して、トップコートで『撥水』『防汚性』『プラスαの艶』を表現しているコーティングもあれば
ベースコートで『防汚性』『コーティングの特性』を表現して、トップコートで『ベースコートの保護』『一時的な艶』『一時的な撥水』を表現しているコーティングもあります。
少しめんどくさいのですが、ベースコートがあることで性能が上がるトップコートもあれば、従来のベースコートを守るためのトップコートなど、メーカーによってトップコートに持たす意味合いが変わることもあるということ。
結果的にベースコートの有無で性能が変わるなんていうことは普通にあります。
なのでレビュー時にはその辺の意図を汲んでレビューした方が無難かな。
これに関しては賛否両論あると思いますので、洗車マニアの一人がこんな感じで言っていたなと頭の端っこに残して頂けたらと思います 笑
キズが多い方が効果を感じやすい!?
これも感じ方は人それぞれだと思いますし、コーティングの種類でも大きく変わるのですが、TW的にはコーティングは洗車傷が入っている方が効果を感じやすい(分かりやすい)
研磨をした状態だと塗装本来の艶感がしっかり出ているので、施工してもコーティングのトーンの落ち方とかって感じにくいんです。
ただある程度、洗車傷があり塗装面が白ボケしてると施工した時の差が分かりやすい。
最近はコーティングのトーンの落ち方をテストするときも出来るだけキズを入れて違いが分かるようにしています。
上記の写真はトーンの違いが分かりやすいですよね?
簡単にいうと、実車でもこれと同じ状況が起きます。
理由としてはキズがある分コート剤が多く塗装面に引っかかり、艶が上がっているように感じるんですよね。
塗装面の美しさよりコーティングの艶が主張するので、よりキレイに見えることも。
トーンの落ち方と艶の感じ方は違う
これも意外や意外で
トーンが落ちる=艶は出るという傾向はもちろんあるのですが、コーティング施工後にクルマから離れて見たときにトーンが落ちていない時の方が艶感があるように見えることもあるんです。
なので艶を感じる時には色々な要素があることが分かります。
塗装とコーティングの相性もあるので、バッチリハマるときもあればハマらないときも…
ガラスコーティング、天然ワックスなどを組み合わせることでより良い艶を表現してくれることもありますね♪
汚れの質の問題
花粉・黄砂の時期は何をしても効果を感じにくい傾向
花粉と黄砂は汚れの質がかなり強いです。
特に春は花粉と黄砂のダブルパンチになることもありコーティングをしたのに翌日には撥水していないと感じたことがある人達も多いと思います。
撥水に関してはボンネット・ルーフなどの平面は1週間撥水持たないというのも普通にありますからね…
TWは撥水のみでコーティングの効果を見てる訳ではないので、参考にしていませんが耐久性として考えたときに一般のユーザーにとって分かりにくい。
何よりも汚れの影響がありすぎて、コーティングの耐久性を見るには参考になりません(それはそれで参考にはなる)
花粉汚れについて詳しく知りたい方は花粉・黄砂汚れはなぜ強力なのか?オススメのコーティングは?をご覧ください。
強い汚れが降り注がない時期は良い結果になりがち
逆に花粉がおさまり、梅雨ぐらいになってくると汚れがあまり降り注がなくなくなるので耐久性が伸びる傾向にあります。
コーティングの効果が長持ちしてるとかいうのは、花粉・黄砂以外の時期であれば大体良い結果になりがち。
SNSなどを見ていても、花粉の時期はコーティングの効果を実感しているという人はいません。
それ以外の時期で撥水が長持ちしているという人はいますけどね。
コーティングの検証時間が短い
これは完全にTWの問題なのですが、検証の内容がレビューのための検証になってしまっているということです。
本来であれば少なくとも3ヶ月ぐらい再施工しながら様子見するのが良いのでしょうが、今のレビューの方法だと施工感ぐらいしか伝えることが出来ていないということ。
本当にそのコーティングを詳しく知りたいなら少なくとも1年間通して使ってみないと何とも言えないですよね…
なので経過観察を出来ていないコーティングも多々あるのが本音です^^;
メンテナンスを理解していれば、ほとんど良い結果になる
ここが最重要です。
正直、これを理解しないことにはコーティングの耐久性や効果を感じることが難しい。
コーティングをして、確かに汚れは固着しにくい傾向になりますが、必ず汚れは蓄積していく。
通常の洗車で取れない汚れは普通にあります。
その中で特に気にしてほしいのが、最もクルマの美観を損なう汚れであるスケール(雨ジミ・ウロコ)汚れ。
メンテナンスを理解している人は分かると思いますが、スケールがあることにより
- 塗装の発色低下
- 陥没ジミになる可能性UP
- 撥水の阻害
上記の症状が現れます。
なのでスケールを除去することによって
- コーティングをした塗装の艶感、発色の確認
- 陥没ジミを防ぐ
- 撥水の復活(撥水基がやられていなければ)
上記の状態の確認が可能。
スケールを除去した後の結果が分からなければ評価は出来ないと思います。
スケール除去前の結果と除去後の結果どちらも必要ですね^^
まとめ 様々な理由によって結果は変わる
- 各メーカーの塗装でコーティングの定着は変わる(同じメーカーでも販売時期、塗装状態で結果は変わる)
- ベースコートを何をするかで、トップコートの感じ方も大きく変わる
- コーティング剤にもよるがキズがある方がコーティングの艶を感じやすいパターンあり
- トーンが落ちているほど、艶があるというわけではない(離れてクルマをみると結構艶感が違うことあります)
- 花粉などの汚れとしても強く、大量に降り注ぐ時のコーティング性能は参考にならない
- メンテナンスを理解しているしていないでは結果は大きく変わる(メンテナンスを理解しているか、していないかでも効果の感じ方は大きく違う)
一応レビューするときは出来るだけ条件は一定、性能を引き出してレビューをしているつもりではありますが結局全てのクルマに当てはまる訳ではないんですよね…
なのでTW的にはレビューは参考程度に認識した方がいいです。
今まで色々なクルマを施工してきた経験から気になるところがあれば、その点はレビューでしっかり評価します。
なんでもかんでも同じ結果が出ないところがカーディテイリングの面白さですね♪
今後色々なレビューをしていきますので、今回の記事を参考に見てもらえると嬉しいです^^
以上、テールウォーカー@tailwalker020でした。