今回は新車でおすすめされるコーティングを検証してみたので紹介させていただきます。
新車で買うと、営業さんから『せっかくの新車ですからコーティングしませんか?キレイを長く持たせることが可能ですよ!』とか『値引きは出来ませんが、コーティングをサービスさせて頂きます』などと言われ、新車時のコーティング施工率は非常に高いです。
ちなみにコーティングの原価は基本的に1〜2万円以下ぐらいですかね。色々調べて販売店でのコーティングでそれぐらいの原価で作業は1時間ぐらいで、5万程利益が出てます。
コーティングメーカーの利益率もかなり良い。(今では30万円を超えるコーティングもあるようです^^;)
少なくとも、外注を使っても利益率50%以上はあると思われます。コーティングメーカーは販売店に大事な事を伝えず(そもそもコーティングを理解していない人が多い。素人と同じ考えの人も…)トラブルが起きたら、コーティングメーカーが保証対応で動く(主観ですが実際そうなるのは100人中3人ぐらい?)
トラブル対応して言うのは大体『施工が悪かったんですかね〜?』とか『コーティングは問題なかったんですけど、雨ジミは磨かないと取れないので、磨いてから再施工させて頂きました』と言うのが常套手段です…実際言われた事がありますし^^:
営業をしている友人から『TW(テールウォーカー)のクルマを見ているといつもキレイだけど、俺が売ったコーティングでキレイを保ててる人は殆どいないし、メンテナンスクリーナーで雨ジミが落ちなくなった段階で、後は汚くなってくだけで疑問がある』と相談を受けたので、販売店さんでメジャーなコーティングを今回検証して見ました。
ちなみに液剤は某オクに流している?人が多々いるので、そちらで購入させて頂きました。
コーティングを検証するにあたって作業する事
今回の検証した場所は私の車のルーフにて施工させて頂きました。
私の車は普通にコーティングしても、持久力はあんまりないです。磨いていても違和感はあまり感じないのですが、劣化しているのかもしれません。
なので、状況としては劣悪かも
コーティングを検証する前のポイント!
コーティングを施工する面を研磨する⇨劣化している塗装に対して施工してもムラになったりなど、定着しない可能性があるので研磨する。
水溶性コンパウンドを使う⇨水溶性コンパウンドで研磨をする。水溶性コンパウンドは磨いた後に脱脂する事なくコーティングを行う事ができます。
シャンプーにて脱脂をする⇨水溶性コンパウンドは脱脂が不要ですが、微量ですが油分があるのでシャンプーにて脱脂します。シリコンオフ等の溶剤脱脂はNG、溶剤は塗装を溶かそうとします。塗装が劣化してくると溶剤の溶かす力にて、キズが入りやすくなってしまいますし、劣悪な塗装だと溶剤で塗装が溶けてしまう事も…
脱脂はシャンプーでも十分できます。油でベタベタでコーティング剤も弾いてしまうなら問題ですが、シャンプーで問題ありません。
私も磨きを覚えた頃はコンパウンドは脱脂しないとダメなのかな〜と思った事もあるのですが、色々な情報をまとめて冷静に考えて見たところ、溶剤脱脂を進めている人は基本的にコンパウンドの絡み、焼きつきを取るために行っている人が多いんですよね。コンパウンドの絡み、焼きつきはシャンプーでは取れない事があるので、磨きの段階で絡み、焼きつきを解消してフィニッシュする事が大事です。もしコンパウンドが固着してしまっても、また磨けばいいだけですからね♪
磨きの段階で上手くフィニッシュ出来ていれば、残るは微量の油分になります。そうなっていれば、最初に言ったシャンプーでの脱脂でOK
イメージが掴みにくい人は、もっとシンプルに考えて見たほうが良いかもしれませんね。
TW的には食器を洗うのと理屈的には、まるで一緒です。
食器も油を落とすために洗剤を使います。洗剤を使ってヌルヌルしている油を除去できると思います。
なのでボディーの微量な油分はシャンプーで十分脱脂できますので、ムダに溶剤での脱脂をあまりオススメしません
下処理の研磨
先ほど言ったように早速、研磨♪
上と下で色の深みが違うと思います。更に角度を変えて
蛍光灯とスポットライトの写り込みが全然違うと思います。
更に数値で比較!
研磨していない所は、70の数値が出ています。
研磨後は…
光沢計で70⇨88まで光沢値が上がっています。
そしてシャンプーで脱脂
そこから水をかけると
水が撥水していません。コーティング業界で表現するなら親水(弱撥水)になっています。
塗装は撥水するものなので、磨いてシャンプー脱脂した事で、塗装のスッピン状態です。塗装の基本については洗車を極めるには塗装を知ることが大事!で紹介していますので是非!
ディーラーのガラスコーティングを施工
今回はディーラーの取り扱いがあるガラスコーティングの3種類をピックアップ
弱撥水のコーティング、強撥水のコーティング、そのメーカーの高級コーティングになります。
左3種類が某コーティングメーカーになります。そっから右側は他の実験の為、施工してありますがリセットした為、気にしないで下さい 笑
ルーフ全面磨き後での外の写り込み
非常にキレイです♪
施工後はどんな感じ?撥水は?
ルーフでの検証も大事なのですが、本来はボンネットが1番結果が分かりやすいです。
ですが今回は他のコーティングの検証で使っている為、今回はルーフにて検証
施工後、軽く温度差で薄っすらボディに水が付いています。
くっきりコーティングしてあるラインが分かります 笑
なのですが弱撥水のコーティングしてあるところが、ラインが一切分かりません。実際撥水もトーンの落ち方も未施工部分と変わりません…
強撥水と高級コーティングした所は水捌けが良いが、弱撥水の所は…っていう状態(笑)うーんコーティングした意味は?コーティングして1週間たってないし…自分ならこれには、お金出したくないかなという感じ^^:
弱撥水ガラスコーティング霧吹きにて
ほぼ撥水していません
次は強撥水ガラスコーティング霧吹きにて
まあ撥水してますね〜
次は高級ガラスコーティング霧吹きにて
これも中々の撥水です♪
汚れが溜まらない段階で早めの洗車を心掛けて、撥水の耐久性は2ヶ月くらいですかね〜基本的にどのコーティングをしても、こんなもんかな〜とは個人的に思っていますが…
次の段階としては汚れがついた時のケミカル洗車で汚れを除去をするとどうなるかを実験してみました。
もちろん汚れの対象は、クルマの美観を1番損なうスケール汚れ(ウロコ、雨ジミ)
スケール除去剤を塗ってみると
スケール汚れはいないのですが、高級コーティングがスケール除去剤に反応して白くなっています。ちなみに左側のゲート上部はスケール除去剤をしていますが白くなっていません。
強撥水コーティングも白く反応しています。
弱撥水のコーティングも反応しています。弱撥水のコーティングは施工後早い段階で撥水も未施工の所と一緒で色のトーンも落ちていませんでした。それでも白く反応しているという事はコーティングは塗装面に残留していた事が分かります。
その後、水をかけると…
撥水していません。ちなみにゲートの上部は撥水しています。
スケール除去剤でコーティングが反応していたように、コーティングが除去された事が分かると思います。
ディーラーコーティングの考察
今回、検証したコーティングをみて感じた事は、弱撥水のコーティングは基本的に良くない、というかコーティングをしている体感、効果を一切感じれませんでした。強撥水のコーティング、高級コーティングに関しては性能はそんなに悪いとは思いませんでした。
特に強撥水のコーティングに関しては、高級コーティングよりも撥水のレベル、汚れにくさ、耐久性は優れていると感じます。
クルマの美観、塗装の発色を邪魔するスケール汚れ(雨ジミ・ウロコ)を除去した際に一緒にコーティングが除去されるのはいただけないですね。
クルマをキレイにするためにコーティングをしているのに、キレイを維持する為の行為でコーティングが除去されてしまっては折角、高いお金を出してまでコーティングした意味がないです。
コーティングをする事で、汚れがつかない事はありえないですし、ウロコなどは一回でも間違った洗車をしてしまうと、普通に取れなくなってしまう事もあります。
キレイな塗装面ほど目に見えるスケールは付きやすくなります。(理由はプロなら簡単に答えられる筈)
新車時、正しい手順で施工したガラスコーティング施工後はそれが顕著に出ます。
TW的には汚れは何をしようがつくので、ついた後に除去できる事、除去する事が1番大事。
なので今回、実験したコーティングは私が思うコーティングとしては、微妙の一言に尽きます。
毎回スケール除去後に施工出来るならありかもしれませんが、金額が…となってしまいます。
今回の友人には『主観にはなってしまうけど結果からみて、キレイを維持するする為のコーティングとしては不適格かな。利益をプラスする為のコーティングでしかないよ』
このように伝えた所、検証も一緒にやっていたのですんなり理解してもらえました 笑
なんで某コーティングメーカーは酸性ケミカルに対応できるコーティングを出さないのか疑問です。もし対応できて付加価値をつけれれば、今よりもっと良い状況になると思うんですけどね〜
ちなみにその友人からは『コーティングはお願いするかも』と仕事をもらえるようになったかもしれません 笑
ガラスコーティングが磨かないと除去できなくなることも
今回の実験では割とすんなり、酸性ケミカルにてガラスコーティングを除去できたのですが、スケールが大量に付着するとガラスコーティングとより強く結合してしまうせいか上記の写真のように変に残ってしまうことがあります。
これがなかなか取れないんですよね〜
最悪研磨をしないと除去できない時もあります。特にルーフでその状況が起きると最悪です…
コーティングを施工してもらうならコーティング専門店での施工がおすすめ
ディーラーで施工するよりはコーティング専門店で施工するのをおすすめしますよ。
ただプロショップを選ぶのにもある程度基準があります^^
- メンテナンスの重要性を説明している(逆に『ウチのコーティングはもっと良い』みたいなPRする店は危険)
- ムダに研磨しない(新車時の研磨リスクを分かっている)
- コーティングの種類が固定されていない(塗装に合わせてコート剤をチョイスできるお店)
お店を選ぶ基準の記事もありますので参考にしてみてくださいコーティング店を探している人は業界の職人技、匠の技は注意した方がよい?
結局はメンテナンスが1番大事
コーティングは1μ(0.001mm)前後しかないと言われている中で、そのような物が塗装を守れるとは思いません。
あるメーカーは通常のガラスコーティングの50倍の皮膜があるといったり
キズがつかないと言ったり
研磨しなくてもコーティングするだけでキレイになると言いますが、ありえません
あくまで1番大事なのは普段のメンテナンスです。
髪に整髪料をつけて1週間キープしたままキレイな状態を維持できますか?毎日シャンプーしないと髪の毛はガサガサになります。
それと同じ話ですね^^
普通に考えれば分かります
そういう意味でも自分で洗車の勉強をする。
信用できるコーティング店を探すことは大事です。
メンテナンスに関する記事はこちら
おすすめのコーティングは天然ワックス
最近の新車は焼きが甘く、非常にデリケートで無溶剤と呼ばれるコーティング剤でさえ塗装にダメージを入れてしまうようなことがあったり、上手く定着しないこともありました。
そんな中、天然ワックスは塗装にダメージを入れる可能性がかなり低く、劣化している塗装でも新車の塗装でも問題なく施工できます^^
天然ワックスは従来のワックスと全然違います。艶だけの製品と言われがちですが『耐久性』『防汚性』『艶』非常にGOOD!
天然ワックスはぜひ試してほしいですね。
撥水を求めるならガラスコーティングの方が良いかもしれませんが、非常に塗装に優しいコート剤になっていますのでオススメ♪
天然ワックスに関する記事
まとめ
- ディーラーコーティングはキレイを維持する目的よりは利益を出すための商品(おいしい)
- 同じメーカーのコーティングでもよく分からない性能差 笑
- ガラスコーティングの除去が困難になることもある
- コーティング性能よりもメンテナンスが大事
- コーティング専門店で施工した方が『安く』『ハイクオリティ』になることも
- おすすめのコーティングは天然ワックス
コーティング価格も高すぎる傾向にあるので、それだったら違うオプション用品をつけたりした方が絶対に賢いです^^
自分でコーティングを施工するもよし、コーティング専門店に頼むもよしです。
でもディーラーコーティングをするのはおすすめしません 笑
参考にしてみてください