施工時の乾燥と定着をさせる為の乾燥期間についての紹介記事になります。
よくガラスコーティングで、完全に乾燥するまでに1ヶ月かかりますので、出来るだけ濡らさないで下さいとかって言っているメーカーってありますよね?
TW(テールウォーカー)のイメージになりますが、一般ユーザーってそれを真に受けている人が多いように感じます。
でも1ヶ月濡らさないで下さいとか無理ですよね?
冬なんか雨が降ってなくても結露して濡れるので、普段使いしているユーザーは絶対に無理です。
結論から言えば1ヶ月出来るだけ濡らさないって言うのは100%守る必要がないです!
その根拠はなんなのか?
実際にコーティングが定着するまでの時間はどれぐらいかかるのか?
化学的には証明できませんが、今までコーティングを数百台施工してきた経験からそれを紹介していこうと思います^^ (化学的に証明できるほど頭良くありません。証明できたとしても分かりにくいだけ 笑)
そもそもコーティングの定着とは?
撥水していれば定着しているんでしょうか?
答えは半分正解で半分間違い。
撥水は確かに定着している基準の一つではあります。ですが基本的なところで
定着=乾燥
これは絶対だと思っています。
少々極端な例にはなりますが塗料も乾くまでは本来の性能を活かせませんよね?ペンキも乾いていない時は簡単に剥がせますけど、乾いたら剥がすのも大変ですよね?
結果コーティングも一緒で乾くまでは定着しません^^
新車時での塗装でも非常にデリケートな塗装状態であるのも確認していますし、塗装が安定するまでは非常に気を使わないと簡単にスケール付着からの陥没ジミになってしまうこともあります。
コーティングの定着タイプは?
コーティングの定着させるタイプは基本的に3つあります。
- 硬化系コーティングの液剤自体を乾燥させてから、拭き上げるタイプ(上記の写真がそう)液剤を硬化させてから拭き取っているので即効性がある
- 硬化系コーティング剤を塗ったらすぐに拭き取るタイプ すぐには効果が出ないが数時間経つと性能を発揮する
- オーバーコーティングで塗り込み後、すぐに効果が出るが施工方法で大きく性能差が出る
オーバーコーティングの施工方法では乾式施工と湿式施工というものがあり
乾式施工の方が効果が高く、湿式施工の方が施工性やムラになりにくいという特性があります。詳しくは湿式 乾式 コーティング施工方法の違い 目的・用途次第で施工方法を変えるのがおすすめ!参考にしてください^^
コーティングを拭き取っているタイミングは半乾きの状態
コーティングを拭き取る時は基本的に『半乾き』の状態で拭き取ります。
当たり前のことではありますが、乾いてしまうことで『ムラ』『ギラつき』の要因になることも…
全然乾いていない状態で拭き取ってしまうとコーティングが全然定着しません(もちろん湿式施工は例外です)
コーティングは出来るだけ乾燥させた方が効果は体感できます。
ただタイミングを間違えると拭き取りが困難になりキズだらけにしてしまうこともあるので注意が必要。
とは言っても、長い目で見た時に大きな違いにはならないので、ほどほどに抑えるのが1番です^^
あくまでコーティングの初期撥水は早期に衰えるので、あまりこだわっても意味ないかな〜と個人的には思います。
TWにとってコーティングは塗装にとってのプラスαでしかないのでコーティングした効果を感じれれば、それで良いですし『塗装にとって合うコーティング合わないコーティング』もあるので、問題なく施工を終えることが1番大事で良い結果に繋がります。
どれくらいで乾燥・定着する?
施工時の定着ポイント
どのメーカーも施工方法の指定方法があると思います。
部屋の温度に対して『〇〇分経ってから、拭き取って下さい』とか『塗り込んだら、すぐに拭き取って下さい』とか説明が記載してあります。
ちなみにここで大事なのは『温度』よりも『湿度』!
温度は問題ないんだけど湿気がない時に乾燥時間を守っていると、拭き取りが困難になることが多いです。
逆に雨の日に施工すると分かるのですが全然乾かないんですよね。そうなってくるとマニュアル通りに施工を守っているとコーティングが定着しにくい場合も…(理屈的には洗濯物と一緒です。雨の日は全然乾かないですよね。コーティングも基本的に一緒)
なので乾燥時間を守るのではなく、コーティングの状態を確認しながら拭き取ることが大事。
すぐに拭き取るタイプに関しては『すぐに効果がでない』パターンもあるので、その場合は施工後の乾燥が大事になります。
施工時のポイントとしては湿度以外にも
- 直射日光が当たっているか?
- 風が当たっているか?
上記の2点は必ずチェックした方がいいですね。湿度が低い時だとコーティングの乾燥を早めてしまうので注意。
施工後の乾燥時間の目安・定着ポイント
施工後に乾燥時間は絶対に作ってあげた方がいいです。
施工後にコーティングしている効果が確認できていても完全に乾いてはいません。施工後すぐには完全に定着していないので、水をかけてしまうと多少なりとも余剰成分が流れてしまいますし、その後に水分と拭き上げることでコーティングを『拭き取りすぎてしまう』可能性があります。
ちなみにここでいう余剰成分はムラにならないレベルのことですね。完全に乾燥させる時にこの余剰成分があるかないかは割と大事。
理由はシンプルで成分が多い方が安定して定着しやすいという理由^^
それで乾燥時間ですが3時間〜半日ぐらいは欲しいです。
TWの基準ですがある程度乾燥してくると肌触りが変わってくるので、その状態がしっかり定着したタイミングだと思っています。
夏とかは早く乾燥してくれるので分かりやすいですね^^
1ヶ月経っているとコーティング自体が劣化していることも
冒頭でも触れましたが、基本的にクルマを普段使いしている人が1ヶ月間濡らさないようにするっていうのは絶対に無理です。
じゃあコーティングするなよって言っているようなもんですし、1ヶ月間 自然乾燥って塗装を乾かしているんですか?って言うレベルですよ…
いつも言いますけど、いろいろな意味でコーティングが塗装を超えることはありえないです。1μ(0.001mm)もないと言われる拭き取った後の残留成分レベルの物が1ヶ月間経過しないと完全硬化しないとか意味がわかりません。
いつも思うことではありますがコーティングは『自然現象を捻じ曲げる力』でもあるのでしょうか?
ちなみにコーティングの『艶』『防汚性』『撥水』はコーティング直後が1番効果を発揮しています。
キレイに洗車ができる人でも『完全硬化した1ヶ月先の方がキレイだな〜』と感じた事がある人を見たことがありません。
追記 コーティングの種類次第では1週間先とかの方が艶を感じるときもあります。
塗装もコーティングも自己再生はせず、施工された直後から緩やかに劣化していきます。
1μもないコーティングの劣化スピードは早いです。特に酸性ケミカルでメンテナンスできないコーティングはスケール汚れ(雨ジミ・ウロコ)を除去できない以上。『完全硬化しているか?』『コーティングが劣化しているか?』の確認も出来ません。
そうなってくると『1ヶ月間ってなんだ?』って思いませんか?
まあ結論から言うと『メーカーの逃げ道』なんですけどね
基本的にガラスコーティング施工直後はスケールが付着しやすいです。(〇〇が付着していないので目立つ)『タイミング』『時期』が悪いと1回の洗車や雨が降って乾燥しただけでもウロコ状態になることがあります。
それを解消できない時に『逃げ道』として完全硬化していないからですね〜と言ったりして誤魔化したりするのが以前の常套手段^^;
まあ色々ありますよね〜 笑
コーティングの定着・乾燥のまとめ
- コーティングの定着=乾燥である
- 施工時の液剤自体の乾燥と拭き取り後の乾燥が大事
- 施工後、半日は撥水テストなどで水をかけるのはNG
- 施工時は『温度』よりも『湿度』が大事
- 施工後、コーティングが定着してくると肌触りが変わってくる
- コーティングは施工直後が1番効果が高い
- 1ヶ月たたないと完全硬化しないと言うのは何かあった時のメーカの『逃げ道』
なんでもそうですけど、あくまでマニュアルは参考程度にしておくのが大事です。コーティングは『施工環境』『塗装状態』によってマニュアル通りの作業は出来ないので余計にそう思いますよ。
マニュアル通りしか作業できないと、トラブルにあった時に『事実』に辿り着くまでに遠回りしてしまうかもしれません。
ポイントさえ掴んでおけば、そんなに難しいことではないので参考にしてみて下さい^^