今回は塗装の厚みを計測して、少しでも塗装の状態を良く理解するためのツールである膜厚計の紹介をします。
こんにちは研磨マニアのテールウォーカー@tailwalker020です。
塗装の厚みってどれぐらいあるかご存知ですか?
クルマの塗装を研磨したときにどれぐらい研磨したか分かりますか?
この塗装って再塗装していますか?
このような時にあると便利なのが『膜厚計』
膜厚計があることで塗装の状態を数字化することにより、塗装の状態を見極める大事な要素の一つになります。
これがあることにより上記の事は全て解決。
研磨前、研磨後を計測することにより、元々の膜厚と研磨後の減った膜厚は把握できますし
再塗装などをしているクルマだと明らかに塗装の膜厚が大きいのが分かります。
通常の塗装は100μ前後(0.1mm)ぐらいと言われてますが、再塗装車だとだいたい150μ以上にはなってくるので、その場合は再塗装されているのを疑ったほうが良いですね^^
膜厚計があるだけで研磨前には事前のある程度の情報が手に入ります。そうするとリスクが大きいところや、研磨レベルは〇〇程度で抑えた方が今後のためになる等、事前に色々予測できる優れたツール。
こんな膜厚計を紹介していきます。
カスタム (CUSTOM) 膜厚計 鉄/非鉄金属素地 TG-02U
メーカー | CUSTOM(カスタム) |
---|---|
製品名 | TG-02U |
鉄素地(鉄・鋼鉄)測定性能 | 【測定範囲】 0~2,000μm 【分解能】 1μm 【確度】 0~199μm:±10dgt 200~1,000μm:±(3%rdg+10dgt) 1,001~2,000μm:±(5%rdg+10dgt) |
非鉄金属素地(銅・アルミ・亜鉛・真鍮)測定性能 | 【測定範囲】 0~1,000μm 【分解能】 1μm 【確度】 0~199μm:±10dgt 200~1,000μm:±(3%rdg+10dgt) |
測定方式 | 電磁式・渦電流式 |
使用温湿度 | 0~+50℃、75%RH以下(但し、結露のないこと) |
電源 | 単4形乾電池×2個 |
電池寿命 | 約15時間( アルカリ乾電池使用時。バックライトの使用頻度により電池の寿命は短くなる) |
寸法・重量 | W55×H105×D27mm、約85g(電池含む) |
付属品 | コーティングプレート×1枚 ゼロ調整プレート(鋼鉄)×1枚 ゼロ調整プレート(アルミニウム)×1枚 収納ケース ストラップ |
色々とごちゃごちゃ書いていますが、基本的にクルマの塗装の膜厚を計測するということに置いては問題ありません 笑
TW(テールウォーカー)が使っている膜厚計は『TG-02U』
『TG-02U』膜厚計は鉄と非鉄金属の膜厚が測れるタイプの膜厚計。
クルマの使用箇所でいうと鉄板かアルミどちらでも膜厚計を測れるというものです。
最近ではボンネットなどがアルミの場合もあるので、買うなら非鉄金属対応の膜厚計の方が間違い無いですね(この膜厚計はバンパーなどの膜厚は計測できません)
膜厚計の測る箇所
かなりザックリしたイラストですがイメージ的にはこんな感じになります。
膜厚計は塗装表面から鉄板の位置の塗装の厚みを測ります。
ちなみにですが鉄板が凹んで、パテでフラットだしをしている場合はバテの分も計測しますのでより膜厚が増える傾向にあります。
同じ塗装場所でも明らかに膜厚の計測値が多い場合はパテが盛ってある可能性もあります。
実際に塗装の膜厚を計測してみる
膜厚計の金属部分を軽く押し当てるだけで反応しますので、非常に簡単♪
このような感じで数値がでてきますので、その数値をメモるなりすればOK
研磨する前に事前に計測しておくことで、研磨前に気をつけて作業することができます。
塗装は削ったら、元に戻る事はないので少しでもリスクを減らすということが肝心
ちなみに同じ塗装で研磨前でこのような数値が出るときも…
上記の塗装は平均85μくらいで、上記の塗装部分の膜厚は69μ
クリアーが塗装のだいたい1/3くらいだとしたら、この膜厚状態からハードポリッシュは危険な可能性あり(研磨は基本的にクリアーを研磨しています)
再塗装されているクルマだと、こんな感じで通常より大きい数字が表示されます。
再塗装だとこの状況は普通にあります。多い時だと500μを超えてくることも 笑
TW的にはオリジナル塗装の方がいいですが、再塗装をすることで研磨できる回数が増えるのはある意味ありですね^^
塗装のことを詳しく知りたい人は洗車を極めるには塗装を知ることがおすすめ!塗装を知ることで洗車・コーティング・車磨きのクオリティーアップをご覧ください。
膜厚計があった方が良い理由
塗装の厚みはコピー用紙1枚分、髪の毛1本分と言われている中で、ディープスクラッチをなんでもかんでも除去しようと思うと膜厚をイタズラに減らすことになってしまう可能性もあります。
塗装が減れば減るほど、塗装強度などの低下が見られたり、磨ける膜厚が減ってしまうことで洗車傷をリセットできる回数も減ってしまいます。
DIYではとりあえず研磨してキレイにすれば、それで十分。
ただTW的には今だけのキレイではなく、クルマを乗っている間はずっとキレイ維持することも大切。
そのためには最小限の研磨で塗装を少しでも良い状態で次に繋げ、何かあってもリカバリーできるだけの膜厚は保存するというのも非常に大事なファクターではありませんか?
そのためには塗装の膜厚状態を把握しないといけません。
この研磨方法だと膜厚が〇〇μぐらい減るなと数字で把握して、目に見える状態にするのが重要。
サンディング時には膜厚計が必須
深めのキズだと、バフを使ったポリッシュよりペーパーを使ったサンディングの方が良いこともあります(上記の写真)
ただこの方法は通常より、研磨スピードが早いので何も気にしないでサンディングするとあっという間に下地が出るので注意が必要。
サンディング時に膜厚計を使わないのは自爆行為 笑
この時にキズがどうなってるかを少しづつ確認しながら、研磨するのがポイントですね。
中古車を買うときの目安にもなる
これはあまりオススメできませんが、中古車を買う時に膜厚計を使うことで塗装歴があるかないかが分かります。
ただ営業の人は膜厚計自体の存在を知らない人が多いので、怪しまれること間違いなしですが^^;
膜厚計 まとめ
- 膜厚計の購入時は非鉄金属(アルミなど)が測定できる膜厚計を選ぶ
- 事前に膜厚計があることでリスク回避ができる
- 測定場所は塗装表面から鉄板までの膜厚
- サンディング時やハードポリッシュにはあった方が良い
- 中古車を買う時に使えば、再塗装をしているか見分けられる(怪しまれるかも 笑)
膜厚計はDIYでは不要かもしれませんが、マニアな人は持っていると役に立つことも多いと思います。
特に研磨に慣れてきた人は導入してみると違う世界が見えてきて面白いですよ♪。
参考になれば嬉しいです。
以上、テールウォーカー@tailwalker020でした。