今回は洗車業界で最も勢いがあるスパシャン製品の中でも賛否両論に分かれる『クレイタオル』の製品レビューをします。
こんにちは洗車マニアのテールウォーカー@tailwalker020です。
スパシャン製品でも人気商品である『クレイタオル』
クレイタオルと言えば鉄粉除去など、異物除去に使われる製品ですね。
大きな特徴としてクロスの様に使えるので、細かいところもしっかり除去できる様になっています。
ただよく起きる問題として、『キズだらけになった』『塗装が白ボケしてしまった』という声が上がる中
メーカー側やあるプロの人達から『使い方が間違っている』『キズが入らない』と声が上がっている賛否両論な製品です。
こういう状況の中でTW(テールウォーカー)が思うのは
ということです^^;
はっきり言ってトラップ粘土関連を使う以上、キズは必ず入ります。
塗装の状態によっては、どんなに気をつけていても普通にキズを防げないことも…
もちろん粘土かけた状態の方がキレイに見えることもありますが、キズは増える傾向にあります。
基本的な考え方として鉄粉を除去するための粘土関連は『キズを入れない』ではなく『異物の除去スピード』が重要になってきます。
粘土関連を使用して、どんな状態になるのか?
クレイタオルのレビュー
新旧クレイタオルの比較や違いを紹介していきます。
スパシャンは輸入車専門店の洗車用品販売しているメーカー
スパシャンは輸入専門店『スーパースポーツコレクション』が開発したカー用品の事を『SPASHAN(スパシャン )』と呼ぶようですね。
スーパースポーツコレクションではフェラーリ、ポルシェ、ベントレーなどの高級車を多く取り扱っているようで、サイトを見ると素敵なクルマが沢山出てきます^^
製品として特徴的なのは『容器がボトル』ということではないでしょうか?
TWとしてはオシャレで面白い売り方だな〜と好感を持っています^^
他の国内メーカーは今までの既存デザインの延長でのパッケージで売っているので、カッコいいとは思えません…
そういう意味合いで言えば、スパシャンのボトルでの販売方法は所有欲を高めてくれるオシャレな製品ですね。
販売方法も非常にうまく、所有欲を刺激される販売しているメーカーの一つ
2019年で市販で買える洗車用品の中では一般ユーザーから一番支持をもらっているメーカーであるとも言えます。
鉄粉除去に必須なクレイタオルとは?
メーカー | スパシャン |
---|---|
製品名 | クレイタオル |
用途 | 鉄粉、虫などの付着物除去 |
サイズ | 実測 31cm × 31cm |
備考 | アイアンバスター使用推奨、メーカーいわく粘土よりキズは入らない |
クレイタオルはクロス状のトラップ粘土 他の除去ツールも
今、鉄粉除去の種類としては
- トラップ粘土(昔から使われている)
- 鉄粉除去パッド(今、割と主流になってきている)
- クレイタオル(スパシャンが流行らしたが以前から製品としてはある)
スパシャンのクレイタオルは写真の通り
クロスの形状なので初めて使った人でも、使いやすいのが特徴。
クロス状なのでキズが入らない様に感じる(感じるというのがポイント。入らないわけではない)
価格は基本的に高め
除去パッドも色々ありますが、使用方法が非常に簡単で誰でも同じ様に使える製品
多分粘土関連では一番使いやすいかな
これも価格高め(ものによる)
トラップ粘土はこんな感じ
一般の人は多分使うのが難しいです。
TWも最初は除去パッドから使用し始めたので、使いなれるまでは正直時間がかかりましたが慣れてからは非常に使いやすい^^
粘土は触った感じ結構硬いのでキズがものすごい入る様に感じる(粘土の種類でかなり違う)
研磨力が大きいタイプは粘土傷を取るのが大変になることも…
ただ弱い研磨力のタイプでも十分に除去できるが、除去力が弱いからと言って使い方のチョイスを誤ると下手なものよりキズの除去が困難になることも
アイアンバスターと併用で作業の効率化
アイアンバスターはいわゆる『鉄粉除去剤』
鉄粉除去剤を使うことで、鉄粉を細くして塗装面に食い込んだ鉄粉を除去しやすい様にしています。
クレイタオルと併用することでスピーディーに除去することが可能に^^
よくもらう質問でシャンプーでもいいんですか?と書いてありますが、基本的に問題ありません。
それはメーカー説明にも書いてあります。
鉄粉除去剤を使った方が鉄粉に対してのアプローチが増えるので除去しやすくなるだけ
シャンプーの使用でも潤滑性(キズの軽減)においては問題ありません。
鉄粉除去剤のみで全ての鉄粉除去は基本的に難しいです(できなくはないかも知れませんが恐ろしく時間がかかる傾向に)
あくまで鉄粉除去剤で除去できるのは塗装面に軽く乗っている程度の鉄粉でしかありません。
鉄粉が刺さる=鉄粉が塗装面に固着と思ってもらって良いですが、そこまでいくと鉄粉除去剤のみでの除去は難しくなる傾向にあります
寒い時はタオルが硬くなるのでお湯につける
TWは寒い時などはガレージ内で上の写真のようなコップヒーターみたいなのでお湯作って『粘土』などを柔らかくしてから施工します。
ただ一般ユーザーでお湯を準備するっていうのは、結構大変ですよね。
ただこれはクレイタオルに限らない話で粘土でも一緒の話です。
スパシャン クレイタオルの特徴
クレイタオルはスパシャンいわく
- ナノ技術によってキズが入らない
- 従来の粘土よりキズが入らない
- メッシュにより鉄粉ポケットができることで鉄粉が入り込み鉄粉を巻きまない
クレイタオルというかクロス状の粘土全般に言えることですが
- 除去能力は高いがキズが入る
- 狭い所もクロスならではの機動力で除去できることはあるが部分的に力が入りキズが入る
- スピーディーに異物除去できる
- キズは入るが汚れもごっそりかき落とす
というイメージを持っています。
TW的にはどちらかというと、がっつり異物を除去するツールという認識
スパシャン クレイタオルの使い方
洗車をして砂汚れを落とす
流石に洗車しないでいきなり、クレイタオルを使うのは絶対にNGなのでまずは洗車して大まかな汚れを落とします。
鉄粉を引きずってキズが入るといいますが、TW的には鉄粉より砂利の方がやばいです。
なので最初に洗車をしっかり行い砂汚れを落とすのが大事
鉄粉除去剤かシャンプーを併用することでキズの軽減
これは単純にスムーサー(潤滑剤)としての使用ですね。
鉄粉除去剤の場合は先ほど説明したように鉄粉を取りやすくする効果があるので、鉄粉が除去しやすくなります。
今回は大量のシャンプーで施工
ただこれって写真には映らないだけでキズ入ってるんですよね…
凄い優しく擦ってあげましたが、微妙にキズが入ってます。
ただこれは一般ユーザーにはあまり分からない範囲でのキズ(マニアにとっては気になるキズ)
じゃあいいんじゃない?と思いますか?
クレイタオルで失敗しない為のポイント
ちなみにこの施工したクルマの状態として
- 鉄粉付着ほぼなし
- 塗装面にキズなし
- 塗装内にパールが入っているのでキズが見えにくい
という状態
クレイタオルだけではなく粘土系を使うときにキズを入れないポイントは
大量のスムーサー(潤滑剤)を使い粘土類がグリップしないようにするこれだけです。(なので水だけだと滑りが悪くキズが入りやすい)
非常に簡単^^
簡単なんですが問題が数点あり
- 滑らすことでキズが軽減はできるが除去能力の低下
- 鉄粉などの付着が多いと結果的にグリップしてキズが入る(付着部が大量に粘土部に食い込むため)
- がっつり付着している場合はある程度力を入れないと除去できない
逆にキレイなクルマの状態でキズが入らないような施工方法を取れば、たいしてキズが入らないという事実もあります(一般ユーザー目線)
参考程度にですが、クレイタオルで除去した場合
塗装面が汚れを除去できたことで、クリアになっていますが元々のキズが凄いこともあり粘土傷が分かりにくい。
次はケミカルで汚れを除去した場合
改めて比較します先にクレイタオルで除去した場合、後にケミカルで除去した場合
写真ではあまり分かりませんが、実際に見るとかなり違います。
こうなるということはキズだらけじゃないクルマにクレイタオルで汚れを除去した場合、大量のキズを入れて美観を損ねる可能性があるということ(クレイタオルでキズ入ったという人はそのパターンが多い)
逆にキレイな塗装で繊細に扱っていればキズは入りにくいし、キズだらけのクルマで除去しても粘土傷は目立たないということが分かります。
そうなってくるとキズが入らないという文言は適正じゃないかな。
失敗しないためのポイントとして事前にケミカルで塗装面の汚れを落としてあげることで、鉄粉を除去しやすくなります。
汚れは非常に硬いので物理的に落とそうとすると、擦る回数も増えるし結構大変。
場合によっては汚れを利用することもありますが、基本的に異物を除去しやすくするならケミカルで塗装面をキレイにした方がイージー
そもそもキズを入れてしまった時にリカバリーをするのが一般のユーザーにはおすすめできないので粘土系を使うにしてもDIY研磨をするときかケミカルで落ちる範囲だけ使う方が安全です。
『粘土でキレイにした状態』『ケミカルでキレイにした状態』でコーティングをした時に大した差は出ません。
このことから考えると、一般的にいう鉄粉除去でコーティングの乗りが良くなるというのは『鉄粉と一緒に汚れを除去した結果』というのが分かります。
このことから虫なども粘土を使って除去するのは基本おすすめしません。
クレイタオルの保管方法 注意点
クレイタオルの保管方法ですが、ちょっとめんどくさいです。
基本的に粘土面がくっつかないように保管します。
ガレージなどで使用していれば上記の写真のような感じで保管できると思うのですが、そうじゃない人の保管方法として推奨されているのがパッケージに入ってたように折りたたむこと
このような感じで元のパッケージに収納してあげる感じですね。
ちなみに除去パッドでの例なのですが、保管状況が悪いと普通に粘土部が変形してキズを入れる原因になるときも
『クレイタオル』『除去パッド』どちらも便利な製品なのですが、保管方法は特に気にしないといけないポイント。
価格も高めなので一回使ってしばらく保管していたら、使えなくなっていたというのは笑えないですからね^^;
クレイタオルの新旧比較 違いは除去能力の差
クレイタオルの違いは
- メッシュであるかないか
- 塗装面に接触する面積が多いか少ないか(除去スピード、キズの入りやすさも比例)
クレイタオルはキレイな状態の塗装でキズがどれぐらい入るのか?粘土と比べると?
ここまで『キズがある状態での使用』と『キズない黒だけどパール』の塗装で比較して見ました。
ただ一番興味あるのは黒ソリッドでどれぐらいキズが入るかですよね?
ということで202のテストパネルでどれぐらいキズが入るのか確認していきます。
簡単にですけど半分ほど、ざっくり仕上げたパネルで検証します。
4つにマスキングで分けました上部がメッシュタイプで下部が従来のクレイタオル
左側は優しく、右側は多少加圧して検証をしています。
今回のスムーサー(潤滑剤)はアイアンバスターで検証しています(キズの検証なので通常のシャンプーでも問題ありませんが中にはアイアンバスターじゃないとダメだっていう人もいるため)
このような感じで擦っていった結果がこちら
先に出ているのがメッシュクレイタオルで優しく擦った結果
後に出ているのが従来のクレイタオルで優しく擦った結果
ここまでで分かることは粘土だからといってキズが入るとは一概に言えません。
もちろん粘土の種類や加圧のレベルで結果は変わりますし、逆に言えばクレイタオルは使い方次第で除去スピード、キズをアジャストできるのがメリットであるのが分かります。
基本的に粘土系を使うときはキズが入る前提なので、もちろん研磨をしますが通常の粘土傷ならワンポリッシュで十分
とこんな感じで研磨していきます。
基本的には研磨までいくと、DIYが大変になるもしくは悪化させる方向性にいくこともあるので自分で研磨ができない人は鉄粉除去剤以外のツールをあまり使わない方が間違いないです。
DIY研磨をしたい人は研磨の基本から乗せてある記事もあるのでこちらからどうぞ
クレイタオルのメリット・デメリット
- 広い範囲を一気に除去できる
- 少ない力でも除去が可能
- 形状がクロス状なので素人でも使いやすい
- 加圧レベルで除去、キズの調整が可能
- 価格が高い
- 保管状況が悪いとクレイタオルの劣化促進、使いものにならなくなることも
- 気をつけていても汚れの状況、塗装の状態によっては普通にキズ入る(粘土関連は全部そう)
- 除去能力が高いからこそ、キズが入る時は深めにつく
クレイタオルのまとめ
- クレイタオルを使う時はキズが入る前提で使おう(入らないと思って使うから痛い目を見る)
- 粘土類はキレイにするツールではなく、キズを入れながら異物を除去するツールとして認識すること
- ケミカルでも十分に汚れは取れる(コーティングの乗りは問題ないレベル)
- 鉄粉の除去は鉄粉除去剤で取れないのは基本的に諦める
- スパシャンの新旧クレイタオルの違いは除去能力の差
- 粘土が良いか、クレイタオルが良いかは好みの問題
ここまで記事を見て理解してもらえたか分かりませんが、クレイタオルは万能ではありません。
スパシャンが言っているように粘土よりキズが入らないということでもありません。
大事なのは使い方次第で結果が変わるということ
粘土次第ではクレイタオルよりもキズが入る粘土があるのは事実ですけどね。
本当にどれを使うかはユーザーの好み次第というのが本音ですし、どれが正解・間違いかなんてものはありません。
あえていうなら製品の特性を理解して状況に応じて使い分けるのが一番大事。
参考にしてもらえればと思います。
鉄粉をなどを除去して何のコーティングをしようか迷っている人はこちらからどうぞ
以上、テールウォーカー@tailwalker020でした。